ブログ

The X Subscription に切り替えると、Cursor の他社モデルは月額込みではなくなる

既存の Cursor 契約を続ける場合と、The X Subscription に自分で切り替える場合では、他社モデルの請求が異なります。新 Premium 以上の月額と API 定価の追加購入、旧プランの扱い、年払いの期限を公式発表と料金表で確認します。

PiRouter Team約 10 分
Grokの共通利用枠と、別料金となるCursorの他社モデル利用を分けた図

既存の Cursor 契約から The X Subscription に自分で切り替えると、いまの契約に含まれる他社モデルの利用枠は引き継がれません。新プランの Premium 以上では Cursor で他社モデルを使えますが、月額とは別に API 定価で追加購入します。一方、切り替えない既存契約者は、現時点では従来の料金と特典を維持できます。10月12日のThe X Subscription 発表と既存契約者向け FAQが示しているのは、全員の請求が今日から一律に変わる、という話ではありません。

これまで Cursor の請求画面で「プランに含まれる他社モデルの枠」を見ていた人には、月額が何ドルかよりも、何の利用がその月額に含まれるのかが大きな変更です。新プランの月額に含まれるのは主に、Grok と Cursor をまたいで使う Grok モデルの共有枠。いつもの他社モデルで同じ作業を続けるなら、月額とは別に、その利用料金を見積もる必要があります。

月額 $8・$30・$100・$200 に、他社モデル代は含まれる?

新プランの公表月額は Plus が $8、Premium が $30、Super が $100、Ultra が $200。無料枠もあります。Premium は Plus の4倍、Super は15倍、Ultra は50倍の利用量と案内されていますが、この倍率はGrok 側の共有利用枠を比べるための表示です。他社モデルの「無料クレジットが4倍になる」という意味ではありません。具体的な週次の単位・残量と、どの操作でどれだけ減るかは、公開ページのこの表示だけでは請求額に換算できません。

公式料金表のプラン表示と税・他社モデルの注記には、表示額に適用される税や手数料(VAT など)は含まれず、Cursor での他社モデル利用も月額には含まれない、とあります。他社モデルを使えるのはPremium 以上。月額の対象外となる利用には、API 定価に基づく追加費用が必要で、支出上限を設定できます。top-up の購入操作や自動購入の設定は、この告知だけでは確定できません。利用前に自分の請求設定を確認してください。Plus を安価な他社モデル用プランとみなしてはいけません。モデルごとの実際の金額は、そのとき適用される単価と使用量がなければ出せません。

公式発表のプラン表。Plus 8ドル、Premium 30ドル、Super 100ドル、Ultra 200ドル
発表時の月額表示。他社モデル代と適用税・手数料は別途確認が必要です。出典:The X Subscription 発表

Grok モデルは同じ共有枠を Grok 側と Cursor 側で使い、枠は週ごとに更新されます。Cursor の操作だけでなく、Grok の Chat、Imagine、Voice、Grok Bot などにもまたがる、というのが発表の利用枠 FAQの説明です。週内に使い切れば更新を待つか追加購入する仕組みで、「月額を払えばどのモデルも無制限」とは書かれていません。発表は、対応する旧 Cursor プランより自社モデルでのコーディング利用量が少なくとも2倍になるとも主張します。ただしこれは自社モデルについての比較であり、他社モデルの従量料金が安くなる証拠にはなりません。

旧 Cursor 契約の他社モデル枠は、切り替える前に消える?

いいえ。公式 FAQ は既存の Cursor、SuperGrok、X Premium 契約について「現行プラン、価格、機能はそのまま」とし、Cursor の他社モデル込みの利用権は The X Subscription に切り替えるまで続くと明記しています。Cursor 公式フォーラムの告知も同じ区別を繰り返しています。旧プランの新規申し込みは終了しましたが、それは契約中の人が直ちに新料金へ移された、という意味ではありません。

現在の選択Cursor での他社モデル月額以外に確認する費用
既存の Cursor 契約を維持従来の契約に含まれる他社モデル利用が続く旧契約で枠を超えた分の条件。自分の現行明細を確認
The X Subscription Premium / Super / Ultra に切り替える利用可能。ただし新月額には含まれず、API 定価の top-up を別に購入他社モデルの実使用量と、Grok 共有枠を使い切った場合の追加購入
新プラン Plus公式告知が他社モデルを利用可能とする対象ではない他社モデルを使える前提で契約しない
Cursor公式フォーラムが他社モデルの別料金と切り替え前の既存利用枠を説明している
新プランでの別料金と、切り替えまで続く旧契約の利用枠を分けて案内しています。出典:Cursor 公式フォーラムの告知

名前にも注意が必要です。フォーラムでは Cursor の担当者が、新しい「Ultra」は従来の Cursor Ultra と同じプランではないと回答しました(Cursor 公式フォーラムの Ultra に関する返信)。旧 Ultra を使っていたから新 Ultra に同等の他社モデル枠が付く、とは推論できません。大きな倍率や似た名前より、枠がどのモデルに使えるかを先に見たほうが確実です。

月額 $30 に他社モデル $40 を足すと、請求はどうなる?

以下は計算方法だけを示す仮定です。実際の契約者の明細でも、特定モデルの実測でもありません。新 Premium の月額を $30、ある月の他社モデル利用を API 定価で合計 $40 と仮置きすると、合計は $30 + $40 = $70。これは適用税・手数料を加える前の、二つの費目の合算にすぎません。Grok の共有枠をさらに買い足すなら、別の費用も生じ得ます。逆に他社モデルを一度も使わなければ、この仮定上の $40 は発生しません。

Premium月額30ドルと仮定した他社モデル代40ドルを足した、税前70ドルの計算例
他社モデル代40ドルは仮定であり実測ではありません。適用税・手数料やGrok枠の追加購入は含みません。出典:PiRouter 作成、月額は公式料金表

ここで旧契約の月額を勝手に代入しないことが重要です。旧 Cursor 契約の種別、年払いか月払いか、既に含まれている他社モデルの枠、枠超過分の設定は人によって違います。たとえば「以前は月額だけで済んだのか、それとも旧プランでも追加料金を払っていたのか」で比較の基準が変わる。公式の新月額だけを並べて「誰でも $60 節約」と言える材料はありません。発表にある旧三商品の合計 $90 は、それぞれ別に契約していた場合の紹介用比較で、既存 Cursor 利用者全員が $90 を払っていたわけでも、全員が差額を節約できるわけでもありません。

日本から読むと、ドル表記をそのまま円の請求額に読み替えたくなります。しかし料金表の税・手数料に関する注記は適用分を別とし、地域ごとの実際の表示額や決済時の換算、課税額まではこの三つの公開資料で特定できません。円換算の概算を一つ置くより、自分の請求画面に表示される金額と、使う他社モデルの API 定価を分けて確認したほうがいい。支出上限は超過を防ぐための設定であって、すでに使った分を月額に吸収する割引ではありません。

年払い契約はいつ変わる? 強制移行日は決まった?

旧契約を維持するかどうかと、将来も同じ条件で無期限に更新できるかは別の問いです。公式 FAQ は、既存契約者が現在の価格と特典を保てる一方、残った利用者もいずれ新プランへ移す見込みだと述べています。ただし、いつ移すかの予定日は示しておらず、変更前には通知するとしています。したがって「来月全員強制移行」も「旧プランは永久に更新可能」も、今の資料からは言えません。

年払いについてはもう少し明確です。発表の年間契約 FAQは、本人が先に切り替えない限り、支払い済みの期間は満了日まで使え、将来の変更は更新時にのみ、事前通知のうえで適用すると説明しています。これは既存の年払い期間を途中で消すという案内ではありません。同時に、次回以降の更新条件が恒久的に固定された、という保証でもありません。自分の満了日と通知先を確認し、「今年は維持」と「次の更新も同額」を分けて判断してください。

自分で切り替える場合は、利用できるようになったアカウントの請求設定に選択肢が表示されます。発表によれば旧プランは終了し、未使用期間について日割り返金を受け、新しい契約がすぐ始まります。切り替え向けの期間限定オファーがあっても、内容はアカウントの設定画面で確認するものです。全員に同じ値引きが適用されると仮定して試算しないほうが安全です。なお切り替え機能は順次提供と案内されており、表示されない人にまで即日利用可能とは言えません。

切り替え前に、どの数字を並べればいい?

最初に、現行 Cursor の請求履歴から他社モデルを使った分と、契約に含まれていた分を分けます。次に、これからも同じモデル・同程度の作業を続ける場合の API 定価を確認します。モデル名だけでは費用にならず、入力・出力など自分の使用量も必要です。過去の一月が将来の請求を保証するわけではありませんが、自分の利用内訳がないままプランの倍率だけで決めるより、比較の出発点になります。

その上で、Grok の週次共有枠を自分が実際に使うかを考えます。切り替え前に、他社モデルの単価、追加購入の初期設定と支出上限、新プランの課税・地域表示、旧契約の更新日と返金額を請求画面で照合してください。料金表は、追加の更新料金を避けるには更新の少なくとも24時間前に解約するよう案内しています。次回更新日時と解約期限もアカウントで確認し、切り替え後に旧プランへ戻せるとは仮定しないでください。公開資料だけでは個別の週次枠の数値も実際の税込請求額も確定しません。

他社モデルが主力なら、今すぐ切り替えたほうが安いとは判断できません。 旧契約に含まれる枠と、新プランで別建てになる実使用額を比べるまで、現行契約を維持する選択には理由があります。一方、Grok を多く使い、他社モデルの追加費用が小さい人には新しい共有枠が合う可能性もある。判断の軸は広告の倍率より、どのモデルの利用が月額に含まれ、何が別料金になるかです。